健気な長男が可哀想−2人目誕生の衝撃
2005年10月10日(月)

長女出産後,彼女は長男と長女を連れて実家に戻っている.実家と言っても,自宅から車で20分もかからないぐらいの所だ.この週末は3連休ということもあって,久しぶりに自宅に戻ってきていた.

長女誕生後の長男の様子を見ていると,あまりに健気であり,非常に可愛い一方で,可哀想で仕方がない.母親から「ポーンと生まれてきた」赤ちゃんを両親も祖父母も可愛がるので,自分も可愛がってあげようとする.赤ちゃんをベッドや布団に寝かしていると,ほっぺたをくっつけてギュッとしてあげるし,泣いていれば頭をなでなでしてやるし,抱っこしてあげようともする.

しかし,その赤ちゃんが泣く度に,これまで自分が独り占めにしていた母親は,赤ちゃんの様子を見に行き,必要なら母乳を与える.自分だけのものだったはずなのに,突然「ポーンと生まれてきた」赤ちゃんが奪っていってしまった.そんなふうに感じても仕方ないだろう.

赤ちゃんに母乳を与えようとするとき,長男も母親の所に近寄っていく.自分もおっぱいを触っていたいのだ.本当は自分だけのものにしておきたいだろう.それでも,両親と赤ちゃんを喜ばせるために,「赤ちゃんに,おっぱいあげてもいいよ.」と言う.自分の感情を精一杯抑えて,よい子になっているのが伝わってくる.あまりに健気であり,可哀想にすら思えてくる.我慢することが大きなストレスになっているに違いない.親として,どうしてやれば良いのか.

先日,実家で赤ちゃんのおへそを綺麗にしようとしていたときだったか,赤ちゃんを横にして準備を始めたところ,長男が突然動き出し,何をするのかと思ったら,押入を開けて,赤ちゃんの手入れ用品一式(綿棒やガーゼ)を取り出し,それを母親の所に持って行き,「はい.どうぞ.」と渡すのだ.なんて良い子なんだろう.そんな心優しい長男にどのように接してやるべきなのか.そんな大きな問題が両親に突き付けられている.

もちろん,「赤ちゃんが生まれても,これまでと同じで,あなたのことが大好きだよ.一番大切だよ.」というメッセージは伝える.ただ,その伝え方も含めて,長男が抱え込んでいるストレスが悪い形で爆発してしまわないようにするために,親は何をしてやるべきなのか.悩む日々が続く.

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