韓国・ソウルで開催された"PSE Asia 2005"という国際会議に参加した.今回で第3回となる"PSE Asia"は,アジア地域におけるプロセスシステム工学分野の活動を促進し,より多くの若手研究者や技術者に国際会議で他国の研究者や技術者と議論・交流する機会を与えるという目的で立ち上げられた国際会議である.第1回は京都で,第2回は台湾・台北で開催された.第4回は,2007年に中国・西安で開催される.
学会参加者は約200名で,半数強が地元韓国からの参加だ.その他,日本と台湾からそれぞれ40名程が参加し,中国やシンガポールなどアジア各国からそれぞれ若干名が参加した.さらに,招待された講演者が,イギリスやアメリカからも参加している.これまでのところ,開催を重ねるごとに,会議の規模は拡大している.
アジアが中心の会議であるため,本格的な国際会議と比べると,テーマの広がりや論文の質という観点で見劣りする面がないわけではない.しかし,地理的に近いアジア地域において,同一分野の研究に携わるもの同士が交流することの意義は大きいと感じる.特に,博士課程や修士課程の学生が国際会議を経験するには,非常に良い機会となっている.
今回の"PSE Asia 2005"では,招待講演を依頼され,40分の講演を行った.何よりも,このような機会を与えてもらったことに心から感謝している.ところが,会議直前まで,その他の仕事や研究室から参加した学生の発表準備を手伝うのに忙しく,なかなか自分の発表準備を終わらせることができなかった.講演前夜23時の段階で,発表時間を計測すると50分程度だったため,どの項目を削るべきか悩みに悩み,構成を変更し,スライドと原稿を修正し,再度発表練習するという作業を何度か繰り返し,最後にアクセントや発音を再度確認して,ようやく満足のいく準備ができたのは,講演当日の午前3時過ぎという有様だった.
さすがに,もう少し余裕を持って準備しておかないと,精神的にも肉体的にも辛い.国際会議での発表に慣れてくると,どうしても準備が後回しになりがちだが,次回からは気を付けよう.