あなたは座席を譲れる人ですか?
2005年01月17日(月)

電車やバスの座席に座っているとき,お年寄りや妊婦,小さな子供を抱いた人などがいたら,あなたは,サッと席を譲りますか?

パリのメトロに乗っているときのことです.ある駅に着くと,ドアの外に,メトロに乗り込もうとする人達の列が見えました.すると,ドア付近に立っていた私の近くの座席に座っていた若い男女がサッと立って座席を空けたのです.その座席には,子連れの人が座りました.その素早さが印象に残っていました.

帰国してから,その様子を思い出して,日本での状況を考えてみたのです.日本では,少なくとも私が生活している範囲では,座席を譲る心を持った人は非常に少ないです.京都ではバスをよく利用しますが,子供を抱えていている母親が立っていても,無視したまま座席に座っている人が多いと,妻は言います.特に,学生ぐらいの若い人は非常に高い確率で座席を譲らないと.逆に,おばさんやおじさんは譲ってくれることが多いそうです.苦労を知っているのでしょうね.

優先座席やシルバーシートというものがあります.そもそも,なぜ,あんなものがあるのかが不思議なんです.優先座席やシルバーシートでなかったら,お年寄りや妊婦,小さな子供を抱いた人などがいても,無視しましょうということなのかと.もちろん,優先座席やシルバーシートを設けなければ,本当に誰も座席を譲らないほど,心の貧しい日本人が多いという事実が反映されているわけです.そうだからこそ思うのです.なぜ,日本人の心は,それほどまでに貧しいのだろうかと.貧しくなってしまったのだろうかと.

知っている人も多いでしょうが,このウェブサイトの自己紹介のところに,

道徳あるいは倫理はどうなってしまったのかと思う現代社会において,電車やバスでサッと席を譲れる人には非常に強い好感を抱く.付き合う相手,結婚する相手は,そういう人の中から選ぶべきだろうと思う.

と書いてあります.今回,その想いを改めて強くしました.難しいことなんて言いません.でも,公共の交通機関で,快く座席を譲るぐらいのことはしたいと思いませんか.友人にするなら,そういう人じゃないと嫌だと思いませんか.私はそう思うのですが,少数派なんでしょうか...

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