ルーヴル美術館の中庭
まだ薄暗いが,美術館入口である透明ピラミッドの前には既に行列ができていた.ルーヴルは,とにかく,でかい!
ミロのヴィーナス
おなじみのミロのヴィーナス.私以外に誰もフロアにいなかったので,「本当にミロのヴィーナスか?」と思ったほど.後ろ姿も素晴らしい.
「民衆を導く自由の女神」(ドラクロワ)
有名な絵画が多すぎて,感覚が麻痺してしまう.週末なんかにフラッとルーヴルやオルセーに行ける生活に凄く憧れる.ほんものの文化の香りがする.
ハムラビ法典
見学した中で,一番イメージと違ったのがハムラビ法典.石版みたいなものを想像していたので,かなりビックリ.
パリに来たからには,是非ともルーヴル美術館(ルーブル美術館)は見ておきたい.そこで,閉まっている店が多い日曜日に,美術館巡りをすることにした.
9:00の開館に間に合うように,凱旋門近くのホテルから歩いて行った.まだ外は暗い.ルーヴル美術館の入口でもあるピラミッドに到着したのは8:40頃だったが,既に短い行列ができていた.9:00ちょうどにドアが開くと,行列が2つに分けられた.一方は鞄を持っている人の行列で,中身をチェックされるために,さらに待たされることになる.一方,手ぶらで行った私は何も待つことなく中へ.やはり,身軽なのは良いことだ."Carte Musees"という美術館や観光名所などの共通入場券を買っておいたため,チケットを買うために並ぶこともなく,すぐに美術館の中へと進んだ.
正面の階段を駆け上がり,最初に目指したのはミロのビーナス.どうやらミロのビーナスを最初に見に行く人は少ないようで,しばらくはビーナスと私の二人きりの時間を満喫した.美術の教科書なんかで,正面から見たビーナスはお馴染みだが,本物の彫刻を見る良さは,違った角度からの眺めを楽しめることにある.ミロのビーナスの場合,後ろからの眺めが良く,おしりも含めてその素晴らしいプロポーションにしばらく見取れていた.これほど真剣に彫刻を眺めたのは,ミケランジェロのダビデ像以来だ.
次に目指したのがモナリザ.ルーヴル美術館においても,モナリザだけは特別のようで,写真撮影禁止の上に,行列用のロープが張られていた.モナリザの前には既に人集り(それでも10人ぐらい)ができていたが,ルーヴル美術館で人集りを見たのは,結局モナリザの前だけだった.小さいなぁ,というのが第一印象.ただ,微妙な微笑みを浮かべるモナリザの良さは,よくわからなかった.モナリザは凄いんだと洗脳されていなかったら,すっと通り過ぎていたに違いない.
ミロのビーナスとモナリザを見終えたところで,さてどうやってルーヴルを見学しようかと立ち止まった.案内所で配布している無料のパンフレットにも見所は書かれているが,あまりに情報が少ない.そこで,8ユーロの「ルーヴル見学ガイド」を購入して,そこで紹介されている作品を中心に見学することにした.一通り見終わったのは11:30頃だったが,作品の説明と展示場所が記載されている見学ガイドは非常に役立った.これからルーヴル美術館を訪れる人には有料のルーヴル見学ガイドを購入することをお勧めする.
上記の他,ハムラビ法典(大きな黒い石),民衆を導く自由の女神(ドラクロワ),レースを編む女(フェルメール)等々,凄まじいコレクションには驚嘆させられた.じっくりと見学しようとすれば,当然,1日では足りないだろう.しかし,あれだけ多数の作品を見ていると,感覚が麻痺してくるので,1日すべてをルーヴル美術館だけで潰すというのは,贅沢ではあるが,効率がよい方法とは思えない.私は2時間30分ほどをルーヴル美術館で過ごし,オルセー美術館へと向かった.