匠味＠モスバーガー
２００３年１０月１１日（土）

今日の午後，久しぶりにモスバーガーに行って，匠味（たくみ）という高級ハンバーガーを食べた．価格はなんと６４０円．ちなみに，セット価格じゃない．ハンバーガー１つだけの価格だ．ポテトとドリンクを合わせると全部で１０００円ほど．確かに高級だ．でも，流石に味は良かった．ちなみに，本日行った店舗では，一日限定１０個ということだ．

ハンバーガー系ファーストフードに行くなら，モスバーガーと決めている．好みは人それぞれだろうが，多少高くても，やはり美味しいと思う．

さて，このモスバーガーのハンバーガーをタダで食べる方法がある．株主優待だ．モスバーガーを展開する株式会社モスフードサービスの場合，単元株以上の株を保有していれば，年間２万円の株主優待券を手に入れることができる．凄い金額だ．しかし，モスフードサービスの単元株は１０００株で，１株は９００円ほどだ．つまり，２万円の優待券を手に入れるためには，およそ１００万円の投資が必要になる．１００万円の投資で２万円の優待券ということは，これだけで年間２％の利回りとなる．だが，それだけではない．配当金の利回りも約２％であり，実質４％ほどの利回りとなる．銀行に貯金することを考えれば，いかに有利かがわかる．もちろん，株式投資であるから，株価の下落で損をする可能性もある．

最近，株主優待狙いで株式投資をしようという広告をよく見掛ける．野村證券のＣＭがあったように思うし，雑誌で特集が組まれることも多い．そんなときだからこそ，株主優待狙いの株式投資の危険性を，きちんと理解しておく必要がある．モスフードサービスを例に取ろう．９月末の中間決算時の株主には１万円の株主優待券を手に入れる権利が発生する．このため，９月末が近づくと優待券狙いの買いが入り，株価が上がる．そして，権利落ち後に株価が下がる．具体例を示そう．この９月末前後のモスフードサービスの株価だ．８月２５日に１株９１１円だったものが順調に値上がりして，９月２４日には１０２９円となった．単元株の売買で，１ヶ月で１０万円以上の利益になる．ところが，９月３０日には１株９１５円まで下落した．なんと，１週間もせずに１０万円以上も損をしたことになる．長期的に株式を保有しているなら問題はないが，９月２４日に１０２９円で買った人はどうだろう．賢い選択には見えない．