新キャンパス@陸の孤島
2003年08月13日(水)

8月4日に,プロセスシステム工学研究室が新キャンパスへ移転した.

この移転に伴って,計算機・ネットワーク環境を大幅に変更した影響で,約2週間にわたって研究室のサーバが利用できない状態にあった.このため,私のウェブサイトも外部からは見られない状況であった.暇な時間を割いて訪問して下さった方々にお詫びします.ちなみに,貴重な時間は割くなよ!

新キャンパスは,京都市の西,桂という場所にある.そう,桂離宮のあるところだ.ちなみに,新キャンパスの所在地は,京都市西京区京都大学桂.なんと,地名に大学名が入っているのである.非常に恥ずかしい.よくもまぁ,こんな地名を作ったものだ.外国人に手紙を送ってもらうときの宛先はどうなるだろうか.素直に変換すれば,下記のようにでもなるだろうか.外国人には全然分からないだろうが,かなり格好悪い.

Dr. Manabu Kano
Dept. of Chemical Engineering, Kyoto University
Kyotodaigaku-Katsura, Nishikyo-ku, Kyoto 615-8510, JAPAN

さて,新キャンパスなので,建物が新しいのは確かだ.ただし,これが唯一のメリットである.まず,場所は途方もなく不便で,山の中である.最寄り駅(阪急・桂)から1時間に2本ぐらいバスが運行されているが,2本では話にならない.現在は自動車で通勤しているが,公共の交通機関を使おうとすれば,悲惨なことになる.旧キャンパス周辺に下宿している学生は本当に大変だ.中には1時間近くかけて自転車で来ている強者もいる.交通費は自腹だから仕方ない.京都市には,昔から地下鉄を通す計画があるのだが,万が一実現するとしても,恐らく私の死後だろう.全く意味がない.実は,新キャンパスの周辺は高級住宅街で,少し放れた地域にはニュータウンなどもある.地下鉄が通り便利になるという宣伝文句で売り出された地域であるわけだが,計画から何十年経っても地下鉄が来ず,住民としては騙されたと思っている人も多いだろうと思う.私としては,地下鉄なんて期待していないので,最寄り駅からキャンパスまでゴンドラで輸送して欲しい.

建物については,とにかく窓が少ない.なぜ,こういう設計になるのだろうか,デザイナーのエゴか何か知らないが,晴れた日の昼間に南向きの部屋にいるのに暗いというのは救いがたい.私がいる部屋は北向きで,かつ下の方の階だから,全然日が差し込まない.このため,昼間でも真っ暗である.夏だというのに,4時頃になると日が暮れたのかと思うほどだ.このまま生活を続けると,日照不足で病気になるに違いない.その一方で,研究室入口のドアは全面透明ガラスである.中は丸見え.ガラスの使い方を間違ってるんじゃないか.さらに驚いたことに,事務棟には全面ガラス張りのフロアがあり,京都市街が一望できる.なめてんのか.

部屋の中に入ると,まず目に飛び込んで来る物がある.おびただしい数のエアコンだ.教授室や助教授室などは大して広いわけではないのに,エアコンが2つと換気扇が1つ設置されている.もちろん,それらの狭い部屋の壁には,エアコン用リモコンが2つ並んでいる.しかし,これで驚いてはいけない.スタッフ室というのを作ったのだが,その部屋には,エアコンが4台と換気扇が2台,壁に所狭しと並んでいる.入口付近には,エアコン用リモコンが4つ並んでいる.異様な光景だ.

あまり暴露すると,反逆罪で処刑されかねないので,このぐらいにしておくが,最後に1つ.部屋の内壁は白色に塗装されているのだが,全面ではない.一部が白く塗られて,一部はコンクリート剥き出しという状況だ.どう見てもおかしい.工事の途中で放置されているのではないかと思い,事務当局に尋ねたところ,「それが仕様です」との返事だ.一体どんな仕様なんだ.これには目が点になった.

ここで述べた惨状を自分の目で確かめたいという人は,いつでも歓迎する.卒業生は是非!

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