No-Face
2003年06月08日(日)

長編アニメ部門で国際的な映画賞を総ナメにした感のある「千と千尋の神隠し」のDVDを手に入れた.私の家にあるのはRegion 1(北米)のDVDプレイヤーだけであるため,知人にアメリカから送ってもらった.あの非常に日本的な内容がどのように英語に翻訳されているのか,という点にとても興味があったため,その点に注目して,早速鑑賞した.今日だけで3回ほど...

人物等の名前は基本的にそのままだった.千尋は"Chihiro",千は"Sen".ただ,"Chihiro"の発音は凄く難しそうだった.釜爺は"Kamajii",湯婆婆は"Yubaba".ハクは"Haku"だが,本名は"Kohaku River"と簡略化されていた.そんな中,名前で最も興味があったのは,カオナシだ."Kaonashi"なのか何なのか.結果は"No-Face"だった.やはり,音ではなく,「顔がない」という意味が大切なのだろう.

総じて,うまく翻訳されていて,声優も役にピッタリ合っていると感じた.ただ,日本語版と英語版で台詞が全く異なる部分もあった.日本独特の内容を理解するのが難しい外国人のために,やや説明っぽい台詞に変更されているといったところだ.例えば,釜爺の「えんがちょ」.流石にこれは英訳しろと言われても英語にならない.翻訳スタッフも,意味が全然分からなかったと告白している.日本語版では「お客様」としか呼ばれていなかった白い神様は,英語版では"radish spirit"になっていた.あと,湯婆婆がハクに「(千尋達を助ける代わりに)お前自身はどうなってもいいのかい!」と迫るシーンでは,台詞が「一つ条件がある.千に最終テストをする!」となっていた.確かに,これなら話の流れが分かりやすい.この方が良いとは思わないが...

ともかく,英語版を存分に楽しめた.さて,次は"MATRIX Reloaded"を見に行かなくちゃ.

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