2002年08月28日(水)
反省のないところから何が生まれるのか

自分達で教科書の中身をスカスカにしておきながら,学力対策の予算を5倍以上に増やせと主張する文部科学省って一体何を考えているのか.「ゆとり教育は間違いでした.少なくとも,学習内容を削減したら現在の教育上の問題が解決されるなんて戯言を言っていた私達は間違っていました.このままだと日本に未来はないので,根本的に軌道修正するために,申し訳ないですが税金を投入して下さい.」と主張するなら,それはそれで評価できる.ところが,「ゆとり教育の放棄ではない」のに,税金はよこせということらしい.間違いを認められない,反省の上に未来への展望を見出せない,そんな文部科学省に教育を任せられるのか.特定の省庁に限ったことではなく,過去を真摯に振り返り,良い部分と悪い部分を峻別し,その結果に基づいて将来展望を描くことが大切ではないのだろうか.過去から学ぶことなく,とにかく目新しいものに飛びつく.そういう態度は気に入らない.

【ニュース】

文部科学省は28日,来年度予算の概算要求の内容を公表した.子供達の学力低下を懸念する声を受け,学力対策の新事業を数多く盛り込んだ.関連予算の要求総額は77億円余で,前年度予算約14億円のほぼ5.5倍となる.「ゆとり教育」から軸足を移しつつある同省の方針を色濃く反映した内容になっており,「学力向上アクションプラン」と銘打った.このアクションプランに関して同省は「重点的に計上したが,あくまでも新指導要領のねらいの実現のためであり,ゆとり教育の放棄ではない」と説明している

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