2002年06月15日(土)
国際会議発表準備

熊本で開催された制御関連の国際会議に出席した.久しぶりに顔を合わせた先生方(日本人ではない)と話をしていたところ,私が発表した研究の内容から,いつしか研究発表の準備へと話題が移っていった.きっかけは,「(日本人にしては)英語での発表がうまいね」というお世辞だった.

鞄に入れておいた数枚の紙を見せると,「こんなものを準備しているのか!」と,本当に驚いた様子で言われた.その紙とは発表原稿である.ただし,ほとんどの単語について,辞書で調べたアクセントも記入されている.「原稿を書くのも大変だろうが,この原稿を覚えられるのか?」というのが次の問いだった.もちろん大変ではあるが,覚えるのが当然である.原稿を見ながらなんていう格好の悪い発表をすることは,自分自身が許せない.「もちろん」とだけ答えておいた.

ある先生は,学生に原稿を書くように指導するのだが,その学生が言うことを聞かないと嘆いておられた.確かに,その先生が嘆くのももっともだが,向上心のない奴はどうしようもない.楽な道を惰性で進むような態度ではいけないということに,いつ気付くか.気付くのが早ければ早いほど,未来へ可能性は広がっていく.

この発表準備の話とは別に,韓国のある先生に,「君の論文はいつもよく書かれていて,とても読みやすい.内容をしっかり理解できる.」と褒めていただいた.もちろん,小説家が書くような上手な文章を,私が書けるはずはない.しかし,文法上のミスがないこと,読みやすいこと,論理的であることの3点には徹底的に気を付けている.いずれも,論文として必要不可欠な要素だ.

手間を惜しまずに発表原稿を作成したり,正しく論理的な文章を書いたりする癖を身に付けることができたのは,現在の研究室で躾られたからである.この点について,指導して下さった先生方には感謝するばかりである.これらの癖は,紛れもなく,私を他者と差別化する武器である.自分が教官となった今,学生に同様のことを身に付けさせることが自分の責務だと考えている.

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