いよいよペイオフ解禁である.金融機関が破綻した際に,定期預金や金融債について,1000万円を超えて預けている部分は保証されない.貧乏人には直接関係なさそうに見えるが,そうでもない.自治体や法人などが定期預金から普通預金への預け換えを進めた結果,普通預金の限りなくゼロに近い金利すら支払えない不甲斐ない銀行は,普通預金の金利をさらに下げている.なんと,0.00...えっと,ゼロが多過ぎて何%だったか忘れてしまった.まあ,円周率が3でよい世の中なのだから,預金金利はゼロとして全く問題ないだろう.
来年4月からは普通預金もペイオフの対象となる.逃げ場を失った資金がどこへ向かうかが注目される.日本人が大量に金を購入しているのは,皆さん既にご存じの通り.安全を求めて海外へ逃避する資金も多いだろう.個人的には,銀行に拘らず,証券会社も使えば良いと思う.ENRON破綻でMMFが元本割れを起こしたために,非常に印象が悪いかもしれないが,保証制度は整備されている.格付けの高い短期債券中心のMMFやMRFを利用する限り,総合的に判断して,銀行以上に危ないとは思えない.ましてや,劣悪な資産内容の郵貯とは比較にならない.きちっと自分で勉強する癖を身に付けておかないと,痛い目に遭うのは自分自身だ.