2001年09月20日(木)
ツインタワー崩壊

先週起こったテロリストによるツインタワーの破壊は衝撃的な出来事だった.以前にも爆弾が仕掛けられたことはあるが,旅客機ごと突っ込むという発想には驚いた.被害に遭われた方々には謹んで哀悼の意を表する.

さて,問題はアメリカが軍事行動を起こすかどうかである.アメリカから送られてくる情報によると,大多数のアメリカ人がブッシュ大統領の強硬姿勢を支持しており,星条旗が飛ぶように売れるなどナショナリズムが高まりを見せているようだ.同盟国もアメリカ支持を表明しており,もはや振り上げた拳を下ろす場所がないように思える.確かに,罪のない人々を大量殺戮するテロリズムは許し難い.しかし,正式に戦争を仕掛けた場合の結末はどのようなものだろうか.ベトナム戦争の経験を忘れたわけではないだろうし,攻撃対象となるであろうアフガニスタンはソ連の侵攻を阻んだ実績がある.まさか,「インデペンデンス・デイ」や「アルマゲドン」のようにアメリカが世界の盟主としてどのような敵にも勝利できるとは考えていないだろうが,戦争すべきと主張するアメリカ人はどのような結末を予想しているのだろうか.そもそも,アメリカのわがままが原因でもあるわけだし...

話は変わるが,マスコミも国民もアメリカでの事件に気を取られているので,狂牛病の恐れのある牛を焼却処分したと嘘を吐いたお役人とお役所はホッとしているのではないか.様々な役所でうんざりするほど不祥事が続いているというのに,まともな仕事ができないのはなぜか.呆れ果てるばかりである.しかも,狂牛病が今回世界で初めて見付かったならともかく,欧州での悲惨な状況を見ているにもかかわらず,今回のような杜撰な対応しかできないとは情けない.この際,「オオカミ少年」の絵本をお役人にプレゼントしたらいい.ゆとり教育の影響で文字だけの本を読めなくなっている人がいるかもしれないから,必ず絵本で.

もはや役所の安全宣言を信じる人もいないだろう.自分の身は自分で守るしかない.とりあえず,今回の狂牛病事件の今後を考えてみると,近い将来深刻な問題となった場合でも,国は当時(まさに今!)は予見できなかったと主張し,裁判所はそれを追認し,誰も悪くないのに深刻な事態となったという結論に至るのだろう.恐ろしい社会に生きているものだ.

さらに話が変わるが,旅客機が突っ込むことは想定しないにしても,火事などの災害に対する超高層ビルの防災体制はどうなっているのだろうか.都心の超高層マンションが売れているとかいう話を聞くと,上の方に住む人々はどのような安全意識を持っているのだろうかと疑問に思うことがある.安心して住めるほどに防災体制が整っているということなのだろうが,やはり怖い.

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