2001年07月22日(日)
参院選まで1週間

研究室旅行で伊勢志摩方面に行って来た.幸い天気にも恵まれ,久しぶりの海水浴を楽しんだ.しかし,海を見ると,コーフ島(ギリシア)やマイアミビーチ(アメリカ)の濃く綺麗な青色の空と海が思い出され,日本近海の汚さが目についてしまう.贅沢と言われればそれまでなのだが,心底楽しむことができない悲しさがある.もちろん,自然のスケールが違うという事情もあるのだが,人工的な汚れが嫌なのだ.海水浴場に限らないが,日本の行楽地や観光地をもっと綺麗に維持できないものだろうか.

京都の蒸し暑さは大変に酷く,蝉の鳴き声を聞くのも辛いが,それよりもうるさいのが選挙カーだ.掲げる政策を話してくれるのならともかく,「○×党の□△です.厳しい選挙戦を....□△を,どうかよろしくお願いします.」と連呼するだけの,内容のない選挙カーによる騒音は本当に勘弁して欲しい.さて,参院選を1週間後に控えて,ここで気になるテーマについて述べておく.

(1)構造改革を行わなければならないのは,なぜ?

今回の選挙戦においては,小泉総理が掲げる構造改革の内容が争点として挙げられる.「骨太の方針」としてマスコミが報道する小泉政権の基本方針(名付け親は宮沢氏らしい)であるが,実は骨粗鬆症に冒されているのではないかと危惧する(この表現の著作権は加納が保有!).その内容についての議論は専門家に任せるとして,そもそも,ここまで日本経済が追いつめられたのは誰のせいなのか.この点をはっきりとさせよう.長年与党として日本の政治を担ってきた自民党に,その責はないのか.総裁の首を取り替えただけで,どうにかなるような問題なのだろうか.5月の独り言でも呟いたが,いよいよ各論反対を唱える利権の亡者が暴れ出すだろう.小泉総理の改革へ向けた情熱は買うが,彼は総理である前に自民党の代表である.代表者が自党を潰すと宣言している党に票を入れるという行動は果たして合理的か.

(2)タレントに国政を任せるのか?

タレント候補が大量に立候補しているようだが,ここまで政治家に馬鹿にされても,国民はタレント候補に票を投じてご満悦なのだろうか.多数決主義国家に所属しているので,多くの皆様がタレントに国政を任せたいとお考えなのであれば,それに従うしかない.しかし,本気で勘弁して欲しい.あまりにも馬鹿らしくて,これ以上呟く気にもなれないので,この話はここまで.

(3)靖国神社参拝の是非

小泉総理が靖国神社に参拝する意向を示していることに対して,歴史教科書の問題とも絡んで,アジア諸国が猛烈に抗議している.総理は,戦死者の霊を弔うという素直な気持ちで参拝するのであり,問題はないと主張している.確かに,戦死者の霊を弔うことに問題はないだろう.実際,アジア諸国もそれに抗議しているわけではないだろう.ただ,A級戦犯が合祀されている以上は,靖国神社に総理大臣が参拝することを近隣諸国が反対するのは当然だろう.極論だと承知して述べるが,ドイツ大統領がヒトラーの墓を参拝すると言ったらどうなるかということだ.戦後の総括を蔑ろにしてきた国の総理大臣として,その資質が問われる.

(4)京都議定書

どう考えても,日本が議長国として取り纏めた議定書なのだから,日本は批准する姿勢を明確に示すべきだと思う.異常なまでに自己中心的なアメリカに付き合うのも,いい加減にしてもらいたい.欧州のマスコミから叩かれるのも当然なのであって,言い訳するくらいなら,はっきりとアメリカ抜きでも批准すると宣言すれば良い.その上で,アメリカに強く迫れば良い.

(5)外務省の犯罪

参院選とは関係ないかもしれないが,今回の外務官僚逮捕を受けて,田中外相を叩いた連中はどんな態度を取るつもりか.それにしても,逮捕容疑が詐欺というのはなぜなのか.横領の間違いじゃないのか.粛正を強く望む.

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