2001年07月01日(日)
銀行と生保,ベンチャー,人的資源,セーフガード

(1)銀行と生保

日本は無法国家を目指しているかに見える.税金注入のおかげで市場から退去させられないで済んでいる銀行の役員が莫大な退職金をもらい,正規の契約に基づいて保険金を支払っている保険加入者に対して一方的に生保が契約を反故にすることを認め,さらには,潰れた保険会社の役員でも莫大な退職金をもらえる.国民を馬鹿にするにも,いい加減にして欲しい.金融システムを崩壊の危機に陥れた原因が銀行の愚かな経営にあるなら,かつてのアメリカのように,税金投入の代わりに役員投獄が筋だろう.よくも退職金が受け取れるものだ.契約者に多大な負担を負わせた生保の役員も同じようなものだ.「こんな世の中では,まじめに働くのが馬鹿らしいし,まじめにローンを返すのも馬鹿らしい」と思う人も多いだろう.特に,支払っただけの年金も貰えない若い世代が不満に思うのは当然だ.中高生に奉仕活動とか言っている場合ではない.奉仕活動をさせなくても国は滅びないが,上記のような問題を放置すれば国が滅ぶ.年寄りの国会議員にしても,銀行や生保の役員にしても,老い先短いので,自分が逃げ切れば良いとでも考えているのか.要職にある人物がそんな無恥な思想しか持ち合わせないのに,教育改革も何もあったものではない.

(2)ベンチャー企業と中小企業

失業対策として,産業構造の転換とベンチャー企業の育成が声高に叫ばれている.しかし,既存の中小企業は見捨てられている.実際,銀行は貸し出しを減らすのに躍起になり,中小企業からの資金回収に努めているという.

(3)人的資源

某テレビ番組で,平沼大臣が「日本には天然資源がないが人的資源がある」と語っていた.戦後の高度成長を支えたのは,紛れもなく,彼の言う人的資源である.しかし,天然資源と同様,人的資源も永続するものではない.もはや枯渇してきているのではないか.確かな現状認識が,明るい将来への第一歩である.石原都知事は「人間は今世紀もたないのじゃないか」と語っていたが,その立場から出発し,何を考え,どう行動するかが問題である.京都議定書などの問題にしても,超自己中心的なアメリカに振り回されている場合でもなかろう.

(4)セーフガード

中国はWTOに加盟するつもりではなかったのか.本当に変な国だ.報復措置など,自分勝手にもほどがある.先日述べたように,セーフガードに賛成するわけではないが,中国の野蛮な脅しに屈しろとは言わない.政府には,しっかりと対応してもらいたい.

(5)その他

小泉総理は英語が操れるようで,ブッシュ大統領との会談に関する報道を安心して見ていられた.

To Top
Copyright © 2001 chase-dream.com. All rights reserved.
admin@chase-dream.com